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      95周年を記念したコラボブランドのデザイナーと、PARIGOTバイヤーのスペシャル対談第2弾。

      本日は、大人の女性だからこそ似合う、フェミニンで遊び心のあるディテールが世界を魅了する MUVEIL(ミュベール)
      デザイナー・中山路子氏の考える〈ミュベール〉のモノ作りやコレクションに対する想いをインタビュー。

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      ターニングポイントは大学生の時。なりたい自分に変身できる「洋服」の世界に。
      ファッションデザイナーになろうと思われたきっかけを教えて下さい。

       
       

      「デザインやお洋服の仕事に携わりたいと思うようになったのは、大学に入ってからなんです。それまでは特に興味があった訳でもなくて。友人達と銀座のお洋服屋さんに繰り出すようになって、“お洋服を纏うだけで、気持ちが何倍にもなるんだ”って凄く衝撃を受けました。眺めているだけで気持ちを高揚させてくれて、なりたい自分・見せたい自分になれたり、違う世界にトリップできる。こんなに素晴らしい世界があったんだなって衝撃を受けて。そこから没頭するようになりました。」

       
       
       

      その後はどのようにしてデザインの道に進まれたのですか?

       
       

      「勉強すればするほどのめりこんで、大学から服飾の専門学校へ転学しました。大手アパレルメーカーのデサイナーアシスタントを経て友人とブランドを立ち上げ、その後に〈ミュベール〉をつくり独立しました。」

       
       
       

      コレクションテーマやインスピレーションはどこから湧いてくるのですか?

       
       

      「日々世の中に対して、感じ・思うことを自分なりに服を通して伝えたいと思っているのですが、伝えたいメッセージを考えている中で、世界観や映像を思い浮かべた時に、写真家さんや人物、映画がその思っていることにマッチして、それがテーマになっています。」

       
       
       

      気分転換や日々されていることは?

       
       

      「自分と違う考えをされている方のお話を聞いたり、見る角度が違う方の講演を聞いたり、本を読んだりしています。デザインに対しても人に対しても“こういう角度からこういう考えがあるんだ”と気付くのが楽しくて、聴講しに外に出かけたりします。」

       
       
       

      未来のヴィンテージになれるものを作れたら。
      特にデザインされる上で一番大事にしているところは?

       
       

      「〈ミュベール〉はトレンドを追い求めるブランドではないと思っています。できれば買って頂いたお客様の“未来のヴィンテージ”になれれば良いなと思って。お洋服だから、当然流れがあって、今着ていても数年お休みして、でもクローゼットの中で自分だけのヴィンテージになって、10年20年経った時に過去のものと今のミュベールと合わせて着て頂けるような、“マイ・ヴィンテージ”になれるものを作りたいですね。」

       
       
       

      その為にされていることはありますか?

       
       

      「全て手縫いや刺繍で100%オールハンドメイドというのは、今の時代なかなか難しいことではあるんですけど、お洋服のどこか、例えばネーム付けとか、ニットや刺繍の何かでも“人を感じられる”ような、“痕跡を残す”ようなお洋服のデザインだったりディテールに落とし込めたらなと思っています。」

       
       
       

      「土地」のパワーを感じた、瀬戸内・尾道の魅力
      昨年の夏、アクセの本社がある広島県尾道に遊びに来られ、2度目に来られた際に一緒に尾道を観光させて頂きましたが、中山さんにとって尾道の魅力とは何だったのでしょうか。

       
       

      「東京って何でもあって、刺激的で魅力的な街でもあるんですけど、より地方の土地土地の価値がどんどん高まっていて、東京の価値が少し逆転しているように私は感じています。私、一人で行動はほとんどしないんですけど、尾道の街では、不安とか全くなく穏やかな気持ちでゆったりと過ごすことができたんです。そいういことが初めてだったので、尾道の土地やパワーなんだなって思いました。」

       
       
       

      ——特に好きだった場所や印象に残った景色はありますか?

      「長い坂を登った先に待っている尾道水道の眺望や、大島にある隈研吾さんの“亀老山展望台”、ベラビスタのリボンチャペルも素敵でした。でも一番好きだったのは、レトロな商店街かもしれません。穏やかでマイペースなネコも、尾道という街にマッチしていて惹かれましたね。」

      Photo by Michiko Nakayama

       
       
       

      尾道のネコをモチーフにした、パリゴ限定のTシャツを作成中。

      今年「アクセ創業95周年」を迎えるにあたり、中山さんにコラボアイテムをお願いして、尾道のキュートな3匹のネコのイラストを描いて頂きました。

       
       

      「尾道のネコは地元の方に凄く愛されているからか、みんなのんびりと穏やかでマイペース。闘争心が全くないですよね(笑)。洋のネコももちろん可愛いのですが、和のネコならではの可愛らしさと、尾道ののんびりとした性格のネコを描かせて頂きました。」

       
       
       

      中山さんが描いてくださった尾道のネコ。このイラストをプリントTシャツにし、4月上旬より、パリゴ尾道店・福山店にて限定発売します。

       
       
       

      日本が世界に誇るデニムの産地、備後地域で生まれたジャパンデニム×ミュベールコラボレーション。

      世界に向けて発信するデニムプロジェクト、JAPAN DENIMで今季もコラボレーション頂きましたが、デザインに込められた思いとは?

       
       

      「春から夏にかけてちょうど日差しが熱くなった時に、デニムって思ってるほど通気性が悪いものではなくて、良い意味で凄い繊細なわけでもないから気持ちを楽に、春から夏にかけてカジュアルすぎでもなく、フォーマルすぎでもないけれど、夏の日差しの中背筋を伸ばして、凛と女性らしく楽しんでもらえるものを作れたら良いなと思ってワンピースを2型ご提案させて頂きました。2種類の生地とクローバーのビジューと、サクランボのビジュー2種類を使用しています。」

       
       
       

      「どちらもラッキーモチーフであるので、お洋服にプラスアルファ、陽の気持ちになって毎日がハッピーにというか、ラッキーチャームというか、何かラッキーなことがあったりすると気分も上がりますし、そんな日々を少し底上げできるようなお洋服になればと思ってクローバーとサクランボで作っています。チェリーは歩くと揺れるようになっていて、イヤリングもそうですけど、揺れるとまた歩くのが楽しくなるので、そんな揺らぎも楽しんでもらえたらと思います」

      消費されるのではなく、受け継がれていく丁寧なお洋服作りを。

      2年後に15周年を迎える〈ミュベール〉の今後の展望をお聞かせ下さい。

       
       

      「“変わらない”ということ。時代の流れでお洋服の在り方も凄く多様化して、スタイルもこれからどんどん千差万別になっていくと思います。より一つ一つのお洋服にそれぞれ物語が宿り、そしてそれが消費されるお洋服ではなく、受け継がれていく。ご自身の中でヴィンテージになっていけるような、丁寧なお洋服作りを日々見直したいですね。お洋服はもちろん主軸なんですけど、ミュベールができる世界観の中で、今後は生活に寄り添うアイテムも作れたらいいなと思っています。」

       
       

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      対談を終えて…

       
       

      今回インタビューさせて頂くのは10年振りだったのですが、中山さんの考え方はずっと芯が通っていてぶれていない物創りをされているな、と改めて再認識させて頂きました。
      展示会ごとに進化されていく様も都度拝見させて頂いておりますが、やはり創り手の想いや拘りの強さがお客様を引き付け、ファンを増やしていくのだと思っております。
      何よりも中山さんのお人柄が本当に素敵で、尾道で2日間ご一緒させて頂きましたが醸し出す空気感というかオーラに惹かれっぱなしでした。
      このお人柄も物創りに反映されているのだな・・・と。
      これからもいい意味で変わらないスタンスで未来のヴィンテージを創っていって頂きたいと思っております。