
自己紹介をお願いします!
現在入社9年目、Le GRAND CLOSET de PARIGOT / MAN GINZA SIXのマネージャーの木村です。入社後に広島メンズに配属になり、3年勤務したのちに福山店でアシスタントマネージャーとして5年勤務して、昨年銀座メンズのアシスタントマネージャー、今年度からマネージャーを務めております。


ファッションを好きになったきっかけは?
元々ヴィンテージ古着が好きで、アメリカに単身渡航して買い付けの真似事をしたりと色々やっており、大学を卒業したら古着屋をやりたいなと思っていたこともありました。
そんな中で、友人と買い物に行って服をオススメしたりするととても喜んでくれたのが嬉しかったというのがファッションを仕事にしたいと思った原体験だったのですが、接客を大切にしているアクセに惹かれました。

木村さんのファッションの軸や、こだわりのポイントはありますか?
トレンドの先をいかにいくか、という先ほどの話は押さえた上でですが、流行り物は理解した上でそうではないものをあえて選ぶという天邪鬼なチョイスは自分の中で大切にしているところです。流行ってきたものに対し、少し自分なりにハズしたものを選びたいということです。
引き続きワイドボトムストレンドの中で細身を選ぶのは、トレンドから少し外れたいという軸と大人っぽさがほしいという自分のニーズがマッチしたためです。
そういう意味でいま個人的に気になっているのはドライビングシューズです。トレンドとなってきているクラークスのワラビーやデッキシューズ系のトレンドをさらにスポーティな路線にハズして挑戦してみたいと思い、去年から探しているアイテムです。

木村さんはこれまで様々な店舗を経験されていますが、その中での思い出や、強く記憶に残っている体験はありますか?
福山に異動になった事が自分の中で一番成長できた機会だったと感じて思い出深いです。
広島は大学時代から住んでいたので、就職しても自分の街という感覚で過ごしていましたので福山への異動は最初とてもびっくりしました。
ですが、縁もゆかりもない土地で一生懸命仕事をしながら自活していくということ、新しい土地でその土地の歴史を学び、街を理解しながらそこに住み根付いているお客様と接することは、ファッションアドバイザーとしてもそうですが、一人の人間としてとても学びになりましたし、何より楽しかったです。
元々お酒が好きなので、福山ではかなり外食をしましたが、知らない街を開拓するのもとても楽しかったです。
とある居酒屋で出会った50代の経営者の方と仲良くなり、様々なお店でご一緒させていただいていると、知人や仲の良いお客様と繋がったりということが幾度とあったことも非常に思い出深いです。今でも福山で出会った方々と連絡を取ったり、会ったりすることがありますが、それ自体が人生的に財産のように感じています。

銀座店に異動となり、環境が大きく変わったのではないかと思います。特に刺激を受けた出来事はありますか?
出張ベースで幾度か東京に来る機会はありましたが、実際に働いてみるとやはり東京の、特に銀座の商業地としての圧倒的なポテンシャルを肌で感じます。
自社がどう手を打つべきか、気になったことがあれば、少し外に出るだけで参考になることが沢山あります。
それだけでなく、自身のスタイリングについても参考になる人が沢山いるので、毎日が刺激的です。銀座は訪日外国人のお客様も多いので、個人的に参考になるスタイリングや、ヘアスタイルなど、お客様に話しがけをして写真を撮らせていただいたこともあります。海外の方はとてもフランクな方が多く、気前よく撮らせていただけます笑
憧れている人、参考にしている人はいますか?
参考にし続けている特定の人はいませんが、海外の方のスナップを見続けています。
parisiens in parisというアカウントがあり、リアルなパリジャンの着こなしの後ろ姿を撮影しているという面白いアカウントなのですが、こういったストリートスナップ的なものはリアルな自身の着こなしの参考にしていて色んなアカウントを見ています。

休日はどのように過ごしていますか?その時のファッションのポイントも教えてください!
様々な土地で働く中で、趣味もいろいろと変わってきているのですが、福山時代は筋トレやゴルフにハマっていたのでかなりスポーティなファッションでした。当社でいうラグスポスタイルですね。
今は子供が産まれてまだ小さいので中々夜は出かけられませんが、家の近くの清澄白河を散歩するのにハマっているのと、料理をつくるのを楽しんでいます。ファッションは洗えてカジュアルなもの中心になりましたが、明るい色を着ることが増えました。そのあたりは店頭のスタイルとある意味ギャップがあるので、それはそれで楽しんでいます。子供を抱っこした時に触れるトップスは肌触りが良くないといけないので、素材にはかなりこだわるようになりました笑

パリゴのメンズ店舗としては初めての関東出店となりました。これからの目標や夢を教えてください!
Le GRAND CLOSETはパリゴの未来形となる業態ですが、この業態のこれからを形作るのは、私たち自身だと思っています。それは当社が掲げている「全社員でのマーチャンダイジング」を行う集団ということを重要視しているからです。ギンザシックスに来られる世界中のお客様にとって、他にはない何かきらりと光る良いお店だなと感じて、何度も通って楽しんでいただけるお店になり、さらに実績もしっかりと作ることです。

今期の注目アイテムはありますか?是非木村さん流に着こなしてみてください!
今期の注目はやはりルメールです。個人的にもクローゼットに着数が増えてきていますが、特にこちらのシャツは個人的に気になっているウエスタンシャツをベースにルメールらしいパリモードなエッセンスにより再解釈されたアイテムで、25SSパリファッションウィークでのランウェイでも1つのキーアイテムとなっていました。
インナーはリブではなくバインダー仕様のやや首元の開いたネックのものをチョイスすることで、メンズでもヘルシーさを少し感じる初夏の空気感になります。首周りにはトムウッドのループタイ風のアイテムをチョイス。紳士的なイメージのループタイをシルバージュエリーで表現したアイテムで、装飾性の高いウエスタンとの取り合わせも面白いです。要素だけつまむと、ウエスタン、ループタイ、スクエアトゥのシューズと、古めかしいディテールの盛り合わせですが、パリらしい解釈で古きを体現した新しいスタイリングというイメージに仕上げました。





今日のスタイリングのポイントを教えてください!
今日はオールブラックのスタイリングです。ある意味パリゴメンズのアイデンティティの1つでもあるオールブラックですが、自分なりにブラックの中で素材やトーンを散らしてのっぺりしない立体感のあるスタイリングを心掛けています。
今日はお気に入りのCFCLのフルーテッドカーディガンに、08サーカスのニットポロに細身のデニムパンツを合わせました。
30代に入り、トレンドの先を行くことに加えて大人っぽさを求めるようになり、ボトムスも細身を履きたい気分になっています。